2022 年、コロナ禍の拡大は収束しました。ベトナムヘのFDI (海外直接投資)は年初から急増し、過去4 年間で最大となり、国内の製造業に多くの機会をもたらしました。しかし、長期にわたるゼロコロナ政策はサプライチェーンを混乱させ、国内外の市場に影響を与えていました。さらに、エネルギー危機と世界的なインフレにより、原材料と輸送のコストも上昇しました。

F1、CNCTech Thang Long

コロナ禍の困難な状況の中で、CNCTech はベトナムヘの生産移管を見越して設備投資と人材育成に注力していたため、経済回復に伴い業績は急成長しました。インプット面では、原材料と輸送費の高騰の影響を受けましたが、国内サプライヤーの技術と管理能力が近年大幅に向上し、顧客の厳しい品質要件を満たすことが出来ました。アウトプット面では、マクロ環境とコロナの影響により、一般的な既存顧客からの注文が減少しました。その一方、日本やアメリカなど新規顧客の開拓に成功し、2022 年の売上は目標を15 %超上回っています。

Dau Le Thao, CNCTech Thang LongのGeneral Director

弊社にとって、ポストコロナの最も大きな課題は、事業規模の速やかな拡大です。ベトナムヘの生産移管に加え、半導体業界の貿易摩擦も、日本と米国における自動機械組立市場への新たな扉を開きました。これは東南アジア、特に規模と能力を持つ在ベトナムの精密機械企業にとって非常に注目すべきことです。ゼロコロナ政策は緩和されているため、サプライチェーンの混乱と輸出市場は回復すると期待しています。現在、ベトナムはマクロの条件が良好で、チャイナプラス1 の生産モデルを展開し、サプライチェーンを多様化するための理想的な目的地として評価されています。

2023 年はベトナムの製造業にとって希望に満ちた年になるでしょう。CNCTech にとって2022 年は準備段階でしたが、2023年からは加速期です。今後も1.5 倍規模への拡大を目指し、日米市場への輸出向け生産を行っていきます。

Emidas No. 37